残念なことが

タヌキが住む都会のオアシスとして話題となっていた新宿区下落合4丁目の通称「タヌキの森」ですが、1年半前に開発業者に買い取られ、マンション建設が予定されていたところ、ついに昨日から木々の伐採が始まったそうです。樹齢200年のクスノキケヤキ、サクラなどの古木があり、野鳥やモグラ、そしてタヌキなども生息する都会では貴重な森でしたが、住民などによる買取を目指した「下落合みどりトラスト基金」の運動も実らず、結局マンション建設が始まってしまった。開発業者が提示した売却金額は10億5000万円!基金が集めた2億3200万円と新宿区が支出を検討していた5億4000万円(不動産評価額を基に算出)を足しても無理な金額。まあ、財政難の地方自治体の足元を見て吹っ掛けてきたらしいが。それにしても、このマンションの建築計画が東京都の建築安全条例に違反しているとして係争中にもかかわらず、伐採を強行したというからひどい話である。金儲けのためなら、何をしても構わないということが、普通に罷り通っているのがこの国の今の姿。人を騙すのもまた然りである。