Vターン

会社でバリバリやってきた人が、定年後、別人のように老けてしまったとか、急に家族に威張るようになったとか、そんな悲しい話ではない。子供から離れて、夫婦二人で、新たな土地で、新しい生活を始めることを意味するのです。単に、生まれた故郷に帰るのではなく、見知らぬ土地で暮らすのです。だから「Vターン」。これから訪れる団塊世代の大量退職時代に流行るかもしれません。
これからは、大量に世の中に出てくる団塊世代の人たちを、どれだけ受け入れることができるかが、過疎に苦しむ地方の町の将来をも左右する可能性があると思う。高齢者が、安心して暮らせる町、都会とは違う自然豊かな暮らしを、どれだけアピールできるかが分かれ目だ。目の前にぶら下げられた現金に目がくらんで合併したところより、自分たちの土地を愛して頑張りぬいたところが、これからその本領を発揮するかもしれない。キュッと引き締まった行政が、そこに住む人たちのほんとの生活にすぐ対応できる。自分たちの土地を知り尽くしているところが、力となるのです。
新しい時代の幕開けです。